ポル・ポト時代のカンボジア描く西島大介「コムニスムス」、作品と連動するOSTも

「コムニスムス」(帯付き)

西島大介による単行本「コムニスムス」が、本日4月29日に発売された。

同作は西島による、ベトナム戦争を描いた「ディエンビエンフー」の正当続編。「コムニスムス」はドイツ語で共産主義を意味し、カンボジア共産革命勢力「クメール・ルージュ」が台頭し、謎の指導者・オンカーが国民を支配していたポル・ポト時代の4年間が描かれる。主人公はベトナム人の幼女・プティ。カンボジアのジャングルの中で日本からやってきた14歳の自称戦場カメラマン・ヒカルと出会い、血が繋がらないながらも親子としてたくましく生きていく。また西島によるサイン入りの特装版もrn pressの通販サイトで同時発売された。

「コムニスムス」は2022年にトムス・エンタテインメントが手がけるIP原作創出レーベル・TMSLab(トムスラボ)で連載スタート。今回発売された単行本は800ページにもわたり、TMSLabでの配信バージョンではNGとなっていた「ポル・ポト」「オンカー」「クメール・ルージュ」などの用語が解禁されている。巻末にはカンボジアの豆知識マンガ「クメール通信」や「ディエンビエンフー」に大きな影響を与えた「ジャングル・クルーズにうってつけの日 ヴェトナム戦争の文化とイメージ」などで知られる生井英考による書き下ろし論考も収録。帯にはパンクバンド・GEZANのマヒトゥ・ザ・ピーポーがコメントを寄せている。なお今回発売された単行本は物語の第1部にあたる18話までを収録。「コムニスムス」は全3部構成であることも明らかとなった。

また西島の音楽名義・DJまほうつかいによるサウンドトラックCD「Kommunismus」も同時発売。ほぼ全曲をDJまほうつかいが作詞・作曲を手がけ、「コムニスムス」と連動するような内容に仕上げられた。さらに「ディエンビエンフー」「コムニスムス」に登場するマスコット犬・フンくんをぬいぐるみ化するためのクラウドファンディングもMotionGalleryにて開催中だ。